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生まれの良いおばさまのご機嫌取り。


4/16AM9:10サイパン到着
Smiling Cove入り口で松田さんに到着をつげる。ビジターズ・バースに船を停めてポカ~ン.....今は何もする事が無い事に気が付く。4/13から頭も体もフル回転だったのが急に停止したのだからその差にほくそ笑んでしまった。停泊していたサイパンの働き者の船達は朝の支度でパタパタと動いていたはずなのだが、やたらと静かだったような気がした。しばらくすると、松田さん到着、ここでは何もできないので、Outer Coveの仲さんのスペースを間借させてもらって、そこで作業する事に。



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松田さんは到着錚々、不敵な笑いを浮かべて自信満々の様子。この時、ポリタンクの話で散々!バカだのチョンだの言われたが、リターンをポリタンクに戻さなかった為で、このブログを借りて今一度仕返ししておくと、松田さんの指示通り私は動いた結果なのです!(キッパリ)燃料はポンプでエンジンに送られたものが全て燃焼する訳ではなく、その何%かが燃焼され、後はリターンパイプを伝わり燃料タンクに返って行く。今回の大騒動で、燃費の計算が恐ろしくなり放棄していたが、ポリタンクの燃料はあっという間に無くなるのに、船の燃料タンクはそれほど減っていない原因はこれだったのだと、この時辻褄が合った。

松田さんはエンジンルームをグルッと見回しただけで、昨晩の内に何が原因かを掴んでいるようで自信に満ちあふれていた。その自信の現れようでホッともしたが私自身は今までの経緯から、一刻も早く直して、走って、納得したい気持ちが強かった。松田さんは整備の最中もいろんな話をしてくれるので、様々なトラブルの予習になるが、今回のトラブルも以前話に聞いていた、フューエル・フィルターのチェックバルブが問題のようだ。「昔、整備は完璧、燃料も問題なし、でもエンジンがからない!調べて、調べて、フューエル・フィルターのステンレスの玉がスタックしていて戻らないって事があった。」

「どうせだから両方ともクリーニングすんべーよ。」という事で、早速両方取り外し、松田さんのショップにてクリーニング。



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キレイな方は以前に、パチンコ玉(ステンレス球のチェックバルブ)を抜いてもらっていたが、今回は既存のフィルターのチェックバルブも外してもらった。という事はいったいこのチェックバルブは何の役にたっているのだろうか?疑問よりも現状に対処できる実力を身に付ける事が最優先な私にとって、この疑問は引き出しにしまっておく事にした。しまうモノが多すぎて何をどこにしまったか既に判らなくなりつつ有るのですが...(汗)

松田さんはサラっとこの辺の作業を片づけて、薫もこちらに来ているので、Hyattのランチに私たちを招待してくれた。奥さんのローズさんとも合流して私たちはガッツリ頂く事にしたが、当人としては早くエンジンの具合を確認したくて気もそぞろだった。実は薫も連日の寝不足と船酔いで体調は最悪だったのだけれど、私たちは美味しいものが好きなんです!(笑)Hyattですから照明計画も素晴らしく、空気感もいい、席間の狭さは並べられたお寿司と同じくらい気になるが、脂の乗ったサバは絶品だった。Tinianでは日本食は高嶺の花なのです。

食後に松田さんは少々仕事があり、私たちはその間に壊れてしまったポンプの代わりを買いに出かけた。その後にクリーニングしたフューエル・フィルターを装着してのテストになった。時刻は既に16:00を回っていた。Managaha島まで回転数を変えながらテスト。2周して、問題だったスターボードのエンジンは快調に回ってくれた。やっとホッとして体が急に重くなった。気持ち的には落ち着くって感じではなく、『これでもう何も起こりませんように....』と祈るような気持ちだった。ポジティブに行きたいところなので、『今からサイパンを出港すればサンセットクルーズだ~』などと気分を替えてみたりした。Outer Coveに1度戻り、松田さんをおろし、千切れんばかり手を振って、思いきり感謝の意を薫共々伝えて、Tinianに向った。

が!

Managaha島を横目に見て回った時点で、スターボードのエンジンの回転数がストンと落ちて、スロットルを開けても回転が上がらない。このところ、お約束になってきている。【ピー!!!エンジンストップの警告音】で、こちらもお約束の【錆びた釘を口に入れたような不快感。】とほほな気持ちでそのまま沈没してしまいそうなのだが、ソッコーで今!車に乗ろうとしているであろう松田さんに携帯で連絡して指示請う。

「Outer Coveに寄港せよ。」との事で、片肺で再々度寄港。松田さんはひとつひとつ燃料系統をばらしてチェックしていった。私は錆びた釘をくわえながら、今日からのスケジュールを頭の中でグルングルンはじめていった。PESTEXのJJの結婚式、その後にツアーを組んで来てくれる、Light House KENさんを迎える準備、ボートがダメだった場合の手配...ブツブツブツ、薫だけは今日中に帰さないとPIKEのご飯が抜きになってしまう.... フリーダムの最終に間に合うようにローズさんに空港まで送ってもらう事にして、私はサイパン泊まりを覚悟した。と、松田さん自身も自信が有っただけに苦虫を噛み潰したような顔だ。「このままTinianに行こう!」願ってもいない言葉が松田さんの口から飛び出した。エンジンストップの状態でみてみないと問題ヶ所か見つからないと判断したのと、私たちの慌てぶりと、プライドと、色々混じっての決断だったとは思うが、私はこれで問題の半分から解放されると内心ホッとした。今度はせっかく薫を迎えにわざわざ仕事をぬけ出して来てくれた、ローズさんがトホホな顔になっていたが、現状を納得してもらう時間も与えず、松田さんから出港の号令がかかった。



PM18:30 Outer Cove出港
走り出したエンジンは今度は機嫌を損ねる事も無くManagaha島を通過して行った。『松田さんが乗ってるとチョーシいいんですよねぇ、キャビンに松田さんの写真でも飾ろうか?(笑)』「おめー、これで問題なく走りきったら、駄々こねてるって事だぜ。そしたら、生まれの良いおばさまのご機嫌取りみたいなもんで手がかかって仕方ねーぞ~。(笑)」などと半ば本音のような冗談を言いながら、Tinianに向う。



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日が沈み、西と東で空の色がまったく変り、縹色にパステルピンクが広がっていった。この時間をテニアンに遊びに来てくれる方と共有したいんだよなぁ...などと考えていたら再びスターボードのエンジンが愚図り始めた。「それっ!」と原因を突き止めに松田さんがエンジンルームに下りたが、直に調子が戻り問題ヶ所が見つからなかった。『今日サイパンに来る途中、燃料をポリタンクに移している時、タンクから水や汚れが出てきたんですけど...』「スラッジは基本的にはフィルターで濾すから問題ないが目詰り起こして圧力がかかったり、エンジンに回ると息をついたりするなぁ...」との事だったが、結局、この1度の愚図りだけでテニアンに寄港できた。

テニアンに帰る途中、Grotto付近で山火事にでくわした。この時期は雨が少ない事から山火事が良く起こる。今日は日が落ちていたのでとてもキレイなのだが、場所が場所ならキレイなどとも言っていられない。(乾期には、山火事が頻発するが、それについてはまた別の機会に。)

テニアンに着いた頃にはまったくの夜空で星はキレイだが、マリーナに入る航路が判らない..... 実はテニアンのマリーナに夜入ったのは今回で2度目で、始めての時はナイトダイビングの帰りでしっかりキャプテンがいた。そんな訳でまったく気にせず乗っかっていただけで何も覚えていない。今回のメンバーは嫁の薫と、テニアンの海はまったく知らない松田さん。したがって信じるのは自分の経験のみ。サーチライトは前オーナーさんに返してしまった。『ウエ~~一難去ってまた....(泣きっ面)』赤と緑のライトの位置と島の明かり、それから自分の記憶を頼りに何とか航路を見いだし、微速で進んで行った。タイミングよく寄港して来た船があったが、スイスイ走って行って、とても追い付けそうに無い。仕方なくその船の通った方向を目に焼き付ける事に全力を注いだ。(目が乾きました。)「こんな時に浅瀬に近づき過ぎて、ペラ当てたらシャレにならね~なぁ~。」と、松田さんは私が考えないようにしていた不安を目の前にぶら下げるサービスをしてくれる。「太陽がいっぱい」な衝動に駆られるが、目は多いほど良いだろうと、放置プレーにしておいた。1度、フェリーの隣のでかいバースに迷い込んでしまったが、何とか無事にマリーナに停める事ができた。その後、家に辿り着くと3人ともパッタリ気を失うように寝てしまった。

PM20:30テニアン到着



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4/17AM9:00 テストラン/テニアン
今日は松田さんがタンクに溜まったスラッジを抜きながら、走ってみた。回転数が落ちる事はなかったが、スラッジは思ったほど吸い出す事ができなかった。今一度、一通り燃料系統を調べてもらったがやはり問題はなかった。ガソリンエンジンに比べてディーゼルはピストン内で起こる事が、圧力や燃料噴射の質に大きく左右される。これらは燃料タンクを1度空にしてスラッジを吸い出す事で解消できるが、それには陸揚げの必要がある。トレーラーの完成度はまだ低いし、4/17の時点ではサイパンにある。仮にテニアンに有ったとしても修正、補強、海底の状況の調査、引き上げのテストとやる事は山ほど有るので、燃料フィルターをマメに掃除する事で対応する事にした。Created on 1985から今日までの14年間のメンテナンスの質の責任を私が取る事も覚悟した。中古艇ですからね。(笑)とは言っても船体はボート乗り憧れのBertramであり、エンジンはディーゼルで、世界が認めたヤンマー4LH-DTEであり、2基掛けであり、私が惚れに惚れて口説き落としたCaribbean Bertram28'ですから、いかに良い状態に仕上げるか?このレベルでの話になってくる。旧車に乗っている方ならお分かり頂けるだろうが、この覚悟と楽しみは、キーを回せば車は走ると思っている方には味わえない至福の時なのです!.....と、負け惜しみのひとつもかましておこう。(笑)松田さんは、お昼のフェリーでサイパンに帰って行った。そして私たち二人は、翌日から来てくれるLight House KENさん&ゲストさんを迎えるべく、アンカーの取り付け調整、オーニングの取り付け、スモークシート剥がし、係留・セイフティーロープの修正、内装外装の掃除、オペレーションを通しでシュミレーション、これらをグルグルこなして、本番にそなえた。



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うちの奥さんはこの日も頑張り屋さんで、炎天下、顔を真っ赤にして、船酔いでゲーゲー吐きながら掃除を終わらせた。頑張り屋さんである。



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Caribbean Bertram28'の生い立ちは、あの"Deep-Vee"で世界を熱狂させたRaymond Huntのデザイン、憧れのBertram31の弟分で、Huntからデザインを引き継ぎBertram黄金時代を築いたDavid Napier1971年の作品が(1971年と言えば、名車コスモスポーツの最終型が製造されていた。個人的には静岡県藤枝市五十嵐に当時あった映画館シネマゴールに、ゴジラ対ヘドラを観に行った。海を汚してはいけないのだ!と環境意識が芽生え、ヘドラのグロさがトラウマになった。)Bertram28'。このBertram独特のV-HullをオーストラリアのCaribbeanがライセンスを受け継ぎ造られたのが、この Caribbean Bertram28' も~愛さずにおられましょうか!世界中で愛され、専門のレストアショップもクラブも存在する。モナコでも、ニースでも、フロリダでも、バハマでも、勿論オーストラリア、日本、世界中に姉妹がいる。我が愛船は生まれは良いのだから、姉妹達同様、内外共に美しく仕上げ、それを保つ事が嫁にもらった責任であり、Caribbean Bertramオーナーとしてのステータスでもある。ちょっと気負い加減ではあるが、(笑)このテンションでつき合って行こう。とにかくこの日から我が愛船、Sol Levanteはテニアンに嫁に来て、6/4の今日まで、ご機嫌を損ねる事も無く走ってくれている。画像は現在のSol Levante



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2009.06.04 Thu l Sol Levanteの嫁入り l コメント (0) トラックバック (0) l top

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